【米イラン核施設攻撃】三菱重工業 (7011)の 株価は▲2.57%下落し、予想PER44.6倍、利回り0.7%へ

泉田 良輔CMA/一種外務員資格
1はじめに
大手総合重機メーカーである三菱重工業(7011)の最新の業績と株価動向に迫ります。直近の株価変動から決算詳細、そして事業セグメントごとの貢献まで、多角的なデータ分析を通じて、同社の現状についてみていきます。
2三菱重工業の株価動向と推移
三菱重工業(7011)の株価は、2025年6月20日に3450円を記録しました。これは前日と比較して▲2.57パーセントの下落を示しています。
しかし、より長期的な視点で見ると、1年前の2024年6月20日の株価1640円からは、+110.37パーセントという顕著な上昇を遂げています。
同社は東京証券取引所において「機械」業種に分類されており、短期的には調整局面にあるものの、中長期的には力強い成長を示していることが伺えます。
3決算から見る三菱重工業の業績と予想
三菱重工業の最新の決算短信は2025年5月9日に発表されました。2025年3月期の売上収益は5兆271億円、親会社株主に帰属する当期利益は2454億4700万円となり、前年度からそれぞれ+7.9%、+10.6%の増加を達成しました。
さらに、2026年3月期の業績予想では、売上収益5兆4000億円(対前年度比+7.4%)、親会社株主に帰属する当期利益2600億円(同+5.9%)と、引き続き増収増益を見込んでいます。
予想1株当たり年間配当金は24円であり、これに基づく予想PERは44.6倍、予想配当利回りは0.7%となります。
4三菱重工業 経営成績の概況:5つの主要ポイント
2025年3月期の決算短信における「経営成績等の概況」からは、複数の重要なポイントが明らかになりました。
第一に、全てのセグメントで受注が増加し、売上収益が伸長したことで連結受注高は7兆712億円に達しました。
第二に、エナジーセグメントと航空・防衛・宇宙セグメントの好調が牽引し、事業利益は前年比1006億円増の3831億円と大幅に増加しました。
第三に、事業利益の増加に伴い、税引前利益および親会社株主に帰属する当期利益も堅調に増加しています。
第四に、営業活動によるキャッシュ・フローは5304億円のプラスとなり、フリー・キャッシュ・フローも3427億円のプラスと、健全な資金創出能力を示しました。
最後に、2025年度も引き続き増収増益を計画しており、利益成長に応じた積極的な配当方針を掲げています。
5事業セグメント別業績:成長を牽引する部門
三菱重工業の2025年3月期決算における報告セグメント別の業績を見ると、各事業の貢献度が浮き彫りになります。
売上収益で最も大きな比率を占めたのは「エナジー」セグメントで、1兆8157億円を計上し、売上収益変化率は+5.3%、利益率は11.3%でした。
「物流・冷熱・ドライブシステム」セグメントは売上収益1兆3071億円、売上収益変化率は▲0.6%、利益率は3.8%でした。
注目すべきは「航空・防衛・宇宙」セグメントで、売上収益1兆306億円ながら、売上収益変化率は+30.2%と顕著な増加を記録し、利益率は9.7%でした。
「プラント・インフラ」セグメントは売上収益8,521億円、売上収益変化率は+2.3%、利益率は7.0%でした。
6監修者コメント
米国から日本への非公式ながらもGDP比率を目安にした防衛費を要請するような方向性にもあるとの報道もあり、今後、国防に関連する同社の株価には引き続き注目です。

MeChoice編集部
