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三菱重工(7011)が前日比▲0.35%下落と小反落・地政学リスク後退も、防衛関連銘柄には根強い押し目買い意欲

三菱重工(7011)が前日比▲0.35%下落と小反落・地政学リスク後退も、防衛関連銘柄には根強い押し目買い意欲

1はじめに

三菱重工業(7011)は、日本の重工業を牽引するリーディングカンパニーです。その株価は日々変動し、決算内容は企業の健全性を示す重要な指標となります。本稿では、同社の最新の株価動向から決算内容、そして今後の注目点まで、詳細な分析を交えてお届けします。ぜひご一読ください。

2三菱重工業の最新の株価動向と1年前の比較

三菱重工業(7011)の株価は、2025年6月25日に3435円となりました。これは1年前の2024年6月25日の1650円と比較して+108.2%の上昇です。この1年間で株価が倍以上に伸びたことが分かります。一方で、最新の株価は対前日営業日から▲0.35%の下落しました。東京証券取引所における同社の業種は「機械」です。

3三菱重工業の最新決算の内容からみる予想PERと予想配当利回り

三菱重工業は、2025年5月9日に2025年3月期の決算短信を発表しました。2025年3月期の売上収益は5兆271億7600万円、親会社株主に帰属する当期利益は2454億4700万円でした。

2026年3月期の業績は、売上収益が5兆4000億円と対前年度比+7.4%の増加を見込んでいます。親会社株主に帰属する当期利益も2600億円と、同+5.9%の増加を予想しています。予想EPSは77.43円、予想配当金は24.00円です。これに基づくと、予想PERは44.4倍、予想配当利回りは0.7%となります。

4三菱重工業の今後の注目点

2025年3月期の連結受注高は7兆712億円となりました。特にエナジー、航空・防衛・宇宙セグメントが貢献しています。また、営業活動によるキャッシュ・フローは5304億円のプラス、フリー・キャッシュ・フローは3427億円のプラスと大幅に改善し、有利子負債も減少するなど財務体質が強化されています。

2026年3月期の受注高については、5兆9000億円と、前期比で減少する見通しを示しています。これは前年度の大型案件の反動とみられますが、将来の成長に向けた受注の質と量が確保できるかが注目されています。

5監修者コメント

トランプ米大統領が日本時間24日、イスラエルとイランが「完全な停戦で合意」と自身のSNSに投稿したことを受けて足元の地政学リスクは後退しています。

一方で、ロシアによるウクライナ侵攻などを背景とした世界的な地政学リスクの高まりや、日本政府が防衛費を大幅に増額していることなどから、防衛関連銘柄が引き続き注目されています。

三菱重工の株価は、短期的な利益確定売りをこなしつつ、改めて6月16日につけた上場来高値の3669円を試す展開が意識されそうです。



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MeChoice編集部執筆者

MeChoice編集部

MeChoice編集部は、くらしとお金に関するコンテンツ制作を各ジャンルの専門家とともに行い、情報発信を行っています。MeChoiceは株式会社モニクルリサーチが運営しています。
高原祥子監修者

高原祥子記者

立教大学卒業後、海外専門の旅行会社に就職し、その後旅行業界専門誌の記者に転身。
企業決算の記事などを手掛けるうちに金融マーケットに興味を持つようになり、株式や債券の発行市場をカバーする金融専門誌の記者に転職。債券市場の動向や市況について、10年以上にわたって数多くの記事を機関投資家に向けて日経QUICKやブルームバーグ等へ執筆した。その後、株式会社フィスコでアナリストが執筆する企業調査レポートの編集を手掛けるとともに、決算などIR情報の発信業務に携わる。

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