ルネサスエレクトロニクス(6723) は前日比+1.70%高。反発力鈍く上値重い展開、日経平均4万円回復の好地合いに乗り切れず
1はじめに
生成AIの需要の高まりによって半導体業界が引き続き注目されています。最近ではAI機能が自動車や家電など身の回りの機器(エッジデバイス)へ広がる流れが加速しており、なかでも重要な役割を担うのが垂直統合型デバイスメーカーのルネサスエレクトロニクス(6723)です。同社はエッジAIに不可欠なマイコンなどで世界的な強みを持ち、その動向に関心が集まっています。
本記事では、同社の株価の推移から直近の決算詳細、さらに経営成績の重要なポイントまでを網羅的に分析し、今後の事業展開を読み解くための情報を提供します。
2ルネサスエレクトロニクスの最新の株価動向と1年前の比較
ルネサスエレクトロニクス(6723)の株価は、2025年6月27日に1765円となりました。これは対前日営業日比で+1.70%の上昇です。一方、1年前の2024年6月27日の株価2995.5円と比較すると、▲41.08%の下落となっています。同社は東京証券取引所の電気機器業種に分類されており、この1年で株価が大きく変動していることが分かります。
3ルネサスエレクトロニクスの最新決算の内容
ルネサスエレクトロニクスの2025年12月期第1四半期決算が2025年4月24日に発表されました。売上収益は3087億7700万円で前年同期比▲12.2%減、営業利益は215億2500万円で同▲72.3%減、親会社の所有者に帰属する四半期利益は260億600万円で同▲67.4%減となりました。1株当たり当期純利益は14.48円です。直近の実績配当金は2024年12月期期末で1株当たり28.00円でした。
4ルネサスエレクトロニクスの今後の注目点
ルネサスエレクトロニクスの2025年12月期第1四半期は減収減益となりました。これは主に市場の軟化と流通在庫の調整により、自動車向けおよび産業・インフラ・IoT向け事業の両セグメントで売上減少が見られたためです。
特に、Non-GAAP営業利益が前年同期比▲26.2%の838億円と大幅に減少した点や、産業・インフラ・IoT向け事業の営業利益が同▲42.3%の322億円と大きく落ち込んだ点に留意が必要です。
5監修者コメント
27日の株価終値は前日比+1.7%の1765円となりました。前日の▲12%の急落を受けて自律反発を期待した買いが入りました。一方で、日経平均株価が5カ月ぶりに4万円の大台を回復し、市場全体がリスクオンムードとなったなかでは、その戻りの鈍さが目立つ格好となりました。

MeChoice編集部
