東京エレクトロン(8035)が▲1.9%安と反落、トランプ関税への懸念や11日の米半導体株安で
1はじめに
半導体製造装置業界の巨人、東京エレクトロン。その最新の株価動向から、決算で示された業績見通し、そして今後の成長戦略まで、投資家が注目すべきポイントを深掘りします。
2東京エレクトロンの最新の株価動向と1年前の比較
東京証券取引所の電気機器業種に属する東京エレクトロン(8035)の株価は、2025年7月14日時点で2万6485円と、前日営業日比で▲1.9%の下落となりました。また、1年前の2024年7月16日の株価3万6080円と比較すると、▲26.6%の下落となりました。
3東京エレクトロンの最新決算の内容からみる予想PERと予想配当利回り
東京エレクトロンは2025年4月30日に2025年3月期の決算短信を発表しました。2025年3月期の連結売上高は2兆4315億6800円、営業利益は6973億1900円、純利益は5441億3300万円、1株当たり当期純利益(EPS)は1182.40円となりました。
2026年3月期の連結業績は、売上高2兆6000億円(対前年度比+6.9%)、営業利益7270億円(同+4.3%)、純利益5660億円(同+4.0%)を見込んでいます。1株当たり年間配当金は2025年3月期実績が592.00円、2026年3月期予想が618.00円です。これらの情報に基づくと、予想PERは21.4倍、予想配当利回りは2.3%となります。
4東京エレクトロンの今後の注目点
東京エレクトロンの今後の注目点は、まず2025年3月期に増収増益を達成したことにあります。これはデータセンター向けなどの先端ロジック、ファウンドリー向けおよびDRAM向けの需要回復が貢献しました。WFE(Wafer Fab Equipment)市場は、DRAM投資の回復やロジック・ファウンドリーの先端投資継続により、今後の成長が見込まれています。
また、2026年3月期も増収増益を見込んでおり、ロジック、ファウンドリー、その他分野とDRAM分野での需要拡大を予測している点が注目されます。
5監修者コメント
今日の終値は前日比▲1.9%安と、反落となりました。11日の米国市場における半導体株安の流れを引き継ぎ、終日軟調に推移しました。日経平均株価への寄与度が大きい同銘柄の下落は、相場全体の重しとしても意識されやすかったとみられます。

MeChoice編集部
