ご自身の知識や将来設計に応じて最適な証券会社・金融商品は異なります。同じ金融商品に投資するにしても、実際に我々ユーザーが支払う手数料は証券会社によって異なるもの。
そこで今回は、新NISA制度を最大限有効活用するために、どの証券会社を選べばよいのかという点について、手数料・使いやすさ・情報量の3つの観点から解説していきます。
どの証券会社で口座開設をしようかと悩んでいる方は、本記事をぜひ参考にされてくださいね。
1ネット証券・総合証券どちらがよい?
日本における証券会社は大きく分けて2種類あります。野村証券や大和証券などの総合証券会社とSBI証券、楽天証券などのネット証券会社です。
実店舗を持つ証券会社が総合証券で、実店舗を持たずにインターネットを通じて取引を行う会社をネット証券と呼びます。
総合証券は対面での個別サポートが期待でき、市場の動向の伝達やポートフォリオの提案などを行ってくれます。そのため、人件費や実店舗の賃料などがかさみ、結果として手数料が高くなる傾向にあります。
一方でネット証券はすべて自分自身で情報収集から投資先の決定、売り買いのタイミングまで管理する必要がありますが、その分手数料は割安な傾向があります。
ただし、この2種類の境界線が無くなりつつあるという点もまた事実です。総合証券は、担当がつかない代わりに手数料が安くなる「ダイレクトコース」のようなものを用意していますし、ネット証券においても、実店舗を設けたり、会社の人間と電話で話しながら注文が出来たりなどのサービスを提供している証券会社もあります。
近年では数多くの金融機関が証券口座を提供していますが、なかでも手数料が安いネット証券が大きな注目を集めています。
よく聞く「インデックスファンド」とは?
多くの人がつみたて投資と聞いて思い浮かぶ「インデックスファンド」。これは市場のパフォーマンスを示す代表的な指数(日経平均株価、TOPIX、S&P500など)に連動して動くように設定されている投資信託の総称です。
また、インデックスとは指数や指標のことをいい、ファンドとは投資信託のことをいいます。
こうした指数に連動した運用を目指すということは、日本市場全体あるいは米国市場全体に分散投資することと同じ意味合いになります。
つまりインデックスファンドを1本購入するだけで、幅広い銘柄に分散投資するのと同じような運用成果が得られます。
市場は個別企業の集合体ですから、インデックスファンドを購入している限りは、そこまでの細かい情報収集が必要ないとも言えます。
今回は、インデックスファンドをはじめとする投資信託で積み立て投資を行いたい方向けに、ネット証券に絞って比較・検討をしていきます。
2手数料を考える
手数料にこだわるなら、投資信託の「販売手数料」が無料の証券会社・商品かつ「信託報酬」が低い商品を選びましょう。
投資信託を購入・保有する際、かかる手数料は?
- 入金手数料:証券会社の口座に入金する際の手数料です。最近では無料(証券会社が手数料を負担するケース)の場合も増えてきています。
- 販売手数料:投資信託を購入する際に、販売会社に払う手数料です。
- 信託報酬:投資信託を保有している際に、運用会社に払う手数料です。
解約時にかかる手数料は?
- 信託財産留保額:投資信託を解約する際に運用会社に支払う手数料です。目論見書で有無と額をチェック可能です。
- 出金手数料:証券会社の口座から自身の銀行口座に出金する際の手数料です。即時出金といって、その日中に出金できるようなサービスの利用には手数料がかかることが多いです。
3使いやすさ・情報量を考える
スマートフォンで手軽に資産運用をしたいと考える方はアプリの充実度や使いやすさを重視しましょう。
PCのサイトは充実していても、スマホアプリだと見えにくくなってしまう場合も。アプリの使い勝手や評判なども参考にぴったりな証券会社を選んでくださいね。
また、積み立てを行うにしても、最低限の知識や情報は知っておきたい方は、初心者向けのわかりやすいコンテンツが充実した証券会社を選びましょう。
インデックスファンドの性質や抱えるリスク、いつ引き出すのかといったライフプラン構築の手助けとなるとよいでしょう。
4つみたて投資はいくらから始めればいい?
人によって異なりますが、急な出費や子供の学費など払えなくなると困る分の最低限だけ口座においておき、残りはつみたてに回すという方法がおすすめです。
つみたて投資枠で投資を行う場合、年額120万円までは非課税で投資が可能なので、単純計算で月10万円が満額です。
一般には収入の10分の1程度を回すとよいといわれています。日々の生活で手一杯という人は、不要なサブスクや高い携帯電話代などの出費を見直してみましょう。
それでも難しければ、しばらくは貯蓄・収入アップに専念したほうが良いでしょう。
投資は雪だるま式と言われてもいますが、大きな額を転がせば転がすほど、同じ割合のリターンでも、返ってくる額は大きく違います。
ただし、インデックスファンドといえど、銀行預金よりはリスクがあります。貯蓄の全額を投資に回すといったような行為は控えたほうが良いでしょう。
5おすすめのネット証券3選
上記の点を踏まえておすすめできる証券会社を3つご紹介します。
SBI証券|選べる5種類のポイントが貯まる
内容 | |
新NISA「つみたて投資枠」取扱い銘柄数 | 234銘柄 |
新NISA「成長投資枠」取扱い銘柄数 | 1243銘柄 ※投資信託のみの銘柄数 |
貯まるポイント | Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイル・PayPayポイント |
投信保有ポイント還元率 | 最大0.25% |
クレカ積立が可能なカード | 三井住友カードが発行するクレジットカード ※銀聯カード・ビジネスカードなど一部クレジットカードは対象外 |
クレカ積立ポイント付与率 | 最大5.0% ※2024年11月買付分以降は最大3.0% |
※2024年8月時点
SBI証券は、2023年中に国内株の手数料無料化を目指しており、コスト意識が高い人であれば注目必須の証券会社です。
国内の個別銘柄はもちろん、米国株をはじめ世界9カ国の銘柄に投資できます。米国株の取扱銘柄数は6000を超えており、主要ネット証券最高水準。
現在、国内株は0円から取引可能であり、IPO取り扱い銘柄数も、主要ネット証券(SBI・楽天・松井・マネックス・auカブコムの5社)の中ではダントツの実績を誇っています。
また、投資信託のサービスも充実しており、保有額の最大0.25%がPontaポイントやTポイントとして還元されるほか、投資信託の購入には「Tポイント」「Pontaポイント」を1ポイント1円として利用できるので、少額から投資したい方にも最適です。
投資信託の購入に三井住友カードを利用すれば、最大5%のポイント還元が受けられ、たまったVポイントは1ポイント1円で投資信託の買付に利用できるほか、景品との交換やキャッシュバックサービスにも使えます。
SBI証券
グループ1000万口座突破のネット証券大手!
- おすすめポイント
-
- 1日100万円までの取引なら手数料無料(国内株)
- 投資信託の保有でTポイントやdポイントがたまる
- 三井住友カードの投信クレカ積立で最大5.0%のVポイントがたまる
- IPO引受社数NO.1(2022年3月通期)
- 充実の米国株&投資信託ラインナップ
楽天証券|楽天グループをよく利用するなら断然お得
内容 | |
新NISA「つみたて投資枠」取扱い銘柄数 | 237銘柄 |
新NISA「成長投資枠」取扱い銘柄数 | 1223銘柄 ※投資信託のみの銘柄数 |
貯まるポイント | 楽天ポイント |
投信保有ポイント還元率 | 最大0.176% |
クレカ積立が可能なカード | 楽天カード |
クレカ積立ポイント付与率 | 最大1% |
サービス | マネーブリッジ 資産形成ポイント(ハッピープログラム) |
※2024年8月時点
楽天証券は1000万口座を超えている日本屈指の証券会社です。楽天カードを使って投信積立を行うと、ポイント還元率最大1%で楽天ポイントが貯まるほか、投資信託の購入に楽天ポイントを利用できます。
そのため「普段から楽天ポイントを貯めている方」におすすめのネット証券会社です。
また、楽天証券と楽天銀行を連携するマネーブリッジを利用すれば、楽天銀行の普通預金金利が最大0.1%になるのも魅力的。株の購入時には、証券口座の不足分が楽天銀行の普通預金残高から自動入金される自動入出金(スイープ)サービスも便利です。
楽天証券
総合口座1000万突破!楽天グループの人気ネット証券!
- 楽天証券のメリット
-
- 国内株取引手数料が無料
- 投資信託のラインナップが豊富
- 楽天カードで投資信託を買うと楽天ポイント還元!
松井証券|信託報酬をポイントや現金で還元
内容 | |
新NISA「つみたて投資枠」取扱い銘柄数 | 240銘柄 |
新NISA「成長投資枠」取扱い銘柄数 | 1131銘柄 ※投資信託のみの銘柄数 |
貯まるポイント | 松井証券ポイント |
投信保有ポイント還元率 | 最大1% |
クレカ積立が可能なカード | なし ※2025年以降JCBと提携予定 |
クレカ積立ポイント付与率 | 投信毎月ポイント・現金還元サービス |
※2024年8月時点
松井証券は25歳以下の日本株の取引手数料(現物・信用)が無料となっているのが大きな魅力です。
また、サポート体制については「HDI-Japan 主催 2022年度 問い合わせ窓口格付け(証券業界)」で、12年連続最高評価となる三つ星を獲得しています。
松井証券では「投資信託 毎月ポイント・現金還元サービス」を実施しており、信託報酬が0.3%を超える場合については、その一部を現金や松井証券ポイントとして還元しています。還元率は最大0.85%。たまった松井証券ポイントはAmazonギフト券や3000種類以上の商品との交換等に利用できます。
松井証券
1918年(大正7年)創業の老舗ネット証券
- おすすめポイント
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- 投資信託保有額の最大1%を還元(2023年11月1日~)
- 2023年 オリコン顧客満足度®ランキング~ネット証券 初心者部門第1位~
- 「HDI格付けベンチマーク」(証券業界・2023年)において「問い合わせ窓口」、「Webサポート」の両部門で13年連続最高評価を獲得
MeChoice編集部
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