CFP®がおすすめするネット証券×クレカの組み合わせ方

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くらしとお金の課題解決サービス「Mechoice」。様々な領域で活躍される皆さんに、専門分野について分かりやすく解説してもらう企画「専門家インタビュー」を始めました。専門家の思いや考えを忌憚なく語っていただきます。

当企画第4弾として、トータルマネーコンサルタントして活躍しているCFP®及び1級FP技能士の新井智美氏にお話を伺いました。

IMG_4800 専門家

新井 智美 CFP®及び1級FP技能士

コンサルタントとしての個人向け相談や、資産運用などにまつわるセミナー講師のほか、大手金融メディアへの執筆および監修に携わっている。現在年間300本以上の執筆・監修をこなしており、これまでの執筆・監修実績 は2500本を超える。保有資格は、ファイナンシャルプランナー(CFP®)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員。

新井智美さんのご経歴

これまでのご経歴についてお聞かせください。

 

新井 大学で法学を学んだ後、22年間情報通信会社に勤務。その後、トータルマネーコンサルタントとして2017年に独立しました。

当初は講師の仕事が多かったのですが、コロナを機に対面での仕事が減ったため、その後は執筆や監修の仕事をメインとして続けています。

もちろん、現在も講師の仕事は行っており、コンサルタントとして個人向けの相談も承っています。最近では運用に関する相談も多く、NISAなどへの興味が増えていると感じています。

今後は現在の仕事に加えて、幅広い世代に対する金融教育にも携わりたいと考えており、そのための準備を進めています。

現在のご職業につかれたきっかけなどがあればお聞かせください。新井さんのご専門や保有されている資格についてお聞かせください。

 

新井 もともと経済分野が苦手だったのですが、30歳になったときに苦手分野を克服したいと考え、ファイナンシャルプランナーの勉強を始めました。

2級ファイナンシャル・プランニング技能士に合格、そしてAFPの認定を受けた後は、もう一つ上の高みに行きたいと思って猛勉強し、1級ファイナンシャルプランニング技能士およびCFP®の資格を取得しました。

また、付随する住宅ローンアドバイザーや証券外務員などの資格も取得し、2017年に思い切って独立しました。

現在では主にライフ・マネー・各種ローン(カードローンなども含む)・税金・相続分野などに関する記事の執筆および監修を行っています。

初心者が証券口座を選ぶ際に気を付けた方がよいこと

ネット証券と店頭証券の口座開設はどちらがよいでしょうか?

 

新井 口座開設までの手続きの手軽さを選ぶならネット証券でしょう。申し込みから口座開設までインターネット上で全て完結しますし、ネット証券だからこそセキュリティ対策もしっかりしているので安心して利用できます。

ただ、インターネットの操作が苦手な人や、窓口で相談しながら金融商品を購入したい考えるなら店頭証券での口座開設を選んだほうがいいでしょう。

目先の便利さにとらわれるのではなく、自分の性格や置かれている状況も考慮しながら、どちらで口座開設を行うべきか判断することをおすすめします。

ネット証券を選ぶ際の注意点を教えてください。

 

新井 ネット証券での取引は原則としてインターネットもしくはスマホ上のアプリを利用します。そのため、インターネットやスマートフォンの利用に慣れている必要があります。

また取引の方法が分りやすいかどうかもネット証券を選ぶ際のポイントです。画面の見やすさや情報量の多さは利用するアプリによって異なりますので、どのアプリを利用するかを考えることも大切です。

ネット証券によって取り扱っているツールも異なりますので、それぞれを比較して判断しましょう。
そのほか、金融商品の内容の豊富さや、取引の種類や安全性、ポイントプログラムや手数料なども考慮しながら最終的に自分に合ったネット証券で口座を開設するようにしてください。

ネット証券を選ぶなら、どこの証券口座がおすすめか教えてください。

 

新井 SBI証券や楽天証券などがおすすめです。ただ、楽天証券は楽天カードを持っており、楽天のサービスを普段からよく使う人でないとキャンペーンやポイントプログラムの恩恵を受けられない可能性があります。他にはマネックス証券やauカブコム証券、松井証券などもおすすめです。

上記のようにお考えになった理由を証券会社ごとに教えてください。

 

新井 SBI証券は取り扱っている金融商品の銘柄やS株など取引方法も多く用意されています。また三井住友カードを利用することでVポイントが貯まる点も魅力です。

楽天証券も取り扱い銘柄が豊富な点や、楽天ならではのポイントサービスが充実しているので、楽天カードを保有しているなら楽天証券がおすすめです。

松井証券やマネックス証券などもポイントシステムを導入していますし、auカブコム証券ではPontaポイントが貯まる仕組みが用意されています。

 

 

3ネット証券で始める新NISAおすすめ活用法

新NISAの概要について教えてください。

 

新井 NISAは通常利益に対して20.315%かかる税金が非課税になる制度で、新NISAは2024年にスタートしました。新NISAの特徴は旧NISAよりも年間投資枠が増え、つみたて投資枠で年120万円、成長投資枠で年260万円となっており、非課税枠(総枠)は1800万円(うち成長投資枠は1200万円)までです。

また、成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能になったり、非課税期間が無期限になるなど、長期的な資産形成が可能となりました。

投資初心者が証券口座を開設して新NISAを始めるときの注意点を教えてください。

 

新井 まず、自分のリスク許容度を知ることが大切です。現在は外国株式をメインにした投資信託商品が人気ですが、投資商品である以上市場の状況によっては元本割れすることもあります。

初めて元本割れしたときにもうNISAを止めたいと考える人はそもそも投資に向いていません。長期で継続して行い、リスクを低減するために保有する金融資産をきちんと分散する考えを持つことが大切です。

また、ここでいう長期とは最低でも10年、一般的には20年以上と考えてください。

つみたて投資枠、成長投資枠のおすすめの活用法を教えてください。

 

新井 つみたて投資枠では、主に投資信託しか購入できませんが、比較的安定した運用が可能です。外国株式や債券、国内株式、先物など自分の興味のある商品を複数組み合わせて購入するとよいでしょう。

投資初心者なら、まずつみたて投資で価格変動に慣れたうえで、株式に興味があるなら成長投資枠で株式を購入してもいいでしょう。投資信託商品にも成長投資枠購入ができるものもあります。

できるだけ分散投資を考え、計画的に購入していくことをおすすめします。

 

4証券口座とクレジットカードの組み合わせ活用法

つみたて投資枠におけるクレカの積み立て投資の概要を教えてください。

 

新井 新NISAのつみたて投資枠では、毎月一定額を買い付ける積立投資をすることができます。積立投資をする際に、クレジットカード決済をすることで積立金額に応じてポイントが付与されます。

自動的に買い付けできるので、入金などの手間がないのもメリットでしょう。クレカ積立のポイント付与率やサービス内容は各社異なりますので、ご自身に合ったクレカ積立サービスを利用するといいでしょう。

 

クレカ積立をするならどの証券口座とクレカの組み合わせがおすすめかを教えてください。

 

新井 SBI証券と三井住友カード、楽天証券と楽天カードの組み合わせがおすすめです。

三井住友カードも楽天カードも保有している人が多く、また年会費無料のカードがたくさん用意されていますので、クレジットカードの保有コストを気にせず利用できるでしょう。

また、最近ではドコモとマネックス証券が提携してクレカ積立を開始しており、ドコモのポイントを貯めることもできるので、ドコモユーザーなら一度検討してみてはいかがでしょうか。

ほかにはau PAY カードとauカブコム証券もPontaポイントが貯まるためおすすめします。

 

楽天証券、SBIなど、証券口座ごとのメリット・デメリットを教えてください。

 

新井 楽天証券とSBI証券のデメリットはまとめると以下のようになります。

楽天証券

  • メリット1:楽天ポイントが活用できる
  • メリット2:手数料が安い
  • メリット3:楽天ポイントで投資可能
  • メリット4:金融商品の内容が豊富
  • デメリット1:外国株式の取り扱いは少ない
  • デメリット2:IPOの取り扱いが少ない
  • デメリット1:楽天のサービスをあまり利用していない人にはメリットが少ない


SBI証券

  • メリット1:手数料が安い
  • メリット2:IPOの取り扱いが多い
  • メリット3:米国株の取り扱いが多い
  • メリット4:Vポイントが溜まる
  • デメリット1:株式のアプリが国内株と外国株で分かれており、使いにくい
  • デメリット2:クレカ積立に三井住友カードしか利用できない

新井さん、一押しの組み合わせがあれば理由とともに教えてください。

 

新井 私のおすすめはSBI証券です。というのも私の場合楽天カードを持っておらず、楽天サービスをほぼ使うことがないため、あえて楽天証券を利用する理由がないからです。

その点、SBI証券では三井住友カードでクレカ積立が出来ますし、利用できる三井住友カードの種類も豊富です。Vポイントを貯めたいなら三井住友カードは持っておいた方がいいでしょう。

また、今後外国株式やIPOなども視野に入れているなら楽天証券よりもSBI証券を選ぶべきです。

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  • 1日100万円までの取引なら手数料無料(国内株)
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最後に読者にメッセージをお願いします。

 

新井 初めて運用を始める際には不安な気持ちが多いと思います。そのような時こそ冷静になって、自分に合った証券会社で口座を開設する事が大切です。

また、購入する銘柄についても、ランキングや口コミだけを参考にするのではなく、目論見書の内容を理解したうえで購入するようにしてください。

そのためには、目論見書の見方や専門用語などについて自分で勉強するほか、わからない部分はプロに聞くなど自分から行動を起こすことも取り入れてみましょう。

 

 

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