株初心者が新NISAで10万円から始めるおすすめの株式投資の始め方!証券アナリストがわかりやすく解説

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株式投資の初心者の皆さんは、投資を始めるのには多額の資金が必要と考えているかもしれません。実際は、株式投資にそれほど大金は必要ありません
 
投資ができる資金が10万円あれば、投資ができる銘柄はかなりの数にのぼります。株式投資の醍醐味は値上がりですが、配当はもちろんのこと、株主優待も手に入れられるオトクな銘柄も数多くあります
 
今回は新NISAも活用しながら10万円で始めることができる株式投資のポイントをまとめました。ご自身のスタイルに合った銘柄を選びましょう。
 

この記事を読んでわかること

  • 10万円からでも始められる株式投資
  • 10万円でも、値上がり益、配当、株主優待も楽しめる
  • 10万円からでも楽しめる銘柄の選び方
  • 新NISAを活用すると、売却益や配当を非課税にできる
izumida_r 執筆者

泉田 良輔 CMA

慶應義塾大学卒業後、日本生命やフィデリティ投信にて証券アナリストやポートフォリオマネージャーとして従事。2013年に株式会社ナビゲータープラットフォーム(現・株式会社モニクルリサーチ)を設立。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

10万円以下でも株式投資をはじめられる

株式購入の際には銘柄ごとに「単元株数」と呼ばれる最低限購入しなければならない株数が決められています。「単元」は、会社(銘柄)によって異なりますが、100株単位か、1000株単位が「1単元(単元株)」です。

また、1単元の株式を購入するのに必要な資金が「最低投資金額」です。

「100株も買ったら高くつくのでは?」と思われるかもしれません。しかし、1株500円の株で単元株数が100株であれば、最低投資金額は500円×100株=5万円、となります。つまり、10万円どころか5万円もあれば株式投資はスタートできるのです。

少額投資でも配当や株主優待はもらえる、ただしミニ株には注意

「10万円で株を買っても、株式投資と言えないのでは?」と考えている方がいらっしゃるかもしれません。でもそれは大きな間違いです。

購入した株数が100株でも、投資額が10万円だとしても、あなたは立派な株主です。配当はもちろん、株主優待実施銘柄であれば株主優待を受け取る権利もあります。

ひとつ注意したいのは「ミニ株」などによる少額投資のケースです。1株から買えることが魅力の制度ですが、単元株に満たない場合、株主としての権利に制限が出てきます。

たとえば、株主優待はもらえないことがほとんどですし、株主総会でも議決権がありません(配当は保有株数の割合に応じてもらうことができます)。

単元株以上かミニ株かは、自分の目的に応じて選択しましょう。

損失は最大10万円、つまりリスクは限定的

株式投資を始める初心者に「損をしたらどうしよう」という不安はつきものです。確かに、株は買った値段より高く売ることができればその差が売却にともなう利益(キャピタル・ゲインとも言います)になりますが、買値より株価が下がれば損をする(元本割れ、キャピタル・ロスとも言います)リスクがあります。

ですが、少し考えてみてください。

10万円の投資であれば、そのリスクは仮に投資した会社が倒産して株価が0円になったとしても10万円以上にはなりません。

したがって、単元株が10万円以下で投資できるの銘柄は、株式投資入門にうってつけかもしれません。

株主優待つきで10万円以下の銘柄はたくさんある

10万円以下の投資で得られる銘柄でも、優良企業はたくさんあります。

中には、株主優待付きでさらにおトクになる銘柄もあります。

自分でも宝探しのつもりでじっくり探してみるといいかもしれません。

おトクな株に出会う!銘柄選びの6ステップ

実際に株を探すときには、自分でおトクか、投資価値があるかどうかを判断できるようになりたいものです。

自分で調べて得た情報は貴重な投資判断の材料になります。また、株価が大きく動く局面でも、自分で自信を持って判断ができます。

次の6つのステップで見ていきましょう。

【その1】10万円以下で買える会社を調べてみよう

ネット証券会社などのスクリーニング機能で「最低投資金額10万円以下」の条件でピックアップしてみましょう。

自分がよく知っている会社、気になる会社がは出てきたら、要チェックです。

自分が知らない銘柄に投資をするより、自分でいつも使う商品やサービス、お店に関連する会社がないか調べてみましょう。

【その2】会社の規模や利益、財務の安全性をチェックしよう

気になる会社(銘柄)が見つかったら、会社の業績に関する数字を見てみます。

会社の規模(売上高)、儲かっているか(営業利益や当期純利益)、借入金が多くないか(自己資本比率)、といった点です。

一方、投資を見送るべき会社は、「当期純利益で赤字が続いている」「営業利益を見ても儲かっていない」ような会社借入金が多いといった点です。そうした会社がすべて倒産リスクが高いというわけですが、株初心者はそうした会社は避ける方がよいでしょう。

【その3】会社の利益が増加するのかイメージしよう

自分が投資を検討している会社の商品やサービスの人気が出て、今後普及していくかどうか、会社全体の売上高や利益がどれくらい変わるのかイメージしてみましょう。

【その4】株価をチェックしよう

いよいよ株価のチェックです。

 最新の株価は、Yahoo!ファイナンスで社名か銘柄コードを入力して検索することができます

銘柄コードとは、上場企業に割り当てられている4ケタの数字のことで、証券コードとも言います。銘柄コードはおおよそ業種別に割り当てられています。四季報や日経会社情報では、銘柄コードの順に情報が記載されています。気に入った会社の銘柄コードは覚えておくと便利ですよ。

同じ画面で、単元株数と最低投資金額もわかります。

【その5】投資候補銘柄が割高か割安かを判断する

株価が割高か割安かを見る指標を確認しましょう。

まず押さえておきたい指標は「PER(株価収益率)」です。ピー・イー・アールと発音します。

PER(株価収益率)の計算式

PERは(株価)÷(一株当たり当期純利益)で計算します。これで「今の株価が年間一株利益の何倍(何年分)にあたるか」を表し、株価が割高か割安かどうかを測ります。

株式市場の平均はざっと15~20倍前後です。株式市場環境や業界によっても適正水準は変わりますが、一般的には上記水準以上だと割高、それ以下であれば割安と見ます。

PERの計算が面倒であれば、Yahoo!ファイナンスに「PER(会社予想)」が出ていますので確認してください。

また、現在のPERの倍率を把握したら、今後の利益の伸びをイメージしましょう。

株価が1000円で一株当たり当期純利益が50円の企業の利益が将来2倍の100円になるとすれば、将来のPERはどうなるでしょうか。

現在のPER=1000円÷50円=20(倍)
将来のPER=1000円÷100円=10(倍)

将来のPERは株式市場平均である15~20倍より低くなります。

その場合、割安だと判断され、今後業績の伸びにあわせて株価が上昇していく可能性が高いと予想できます。

実際のPERの使い方は、様々な角度から判断することができるので、さらに詳しく知りたい方は以下の記事を参照ください。

 

PER以外にも、PBR(株価純資産倍率)でも割高・割安を判断することがあります。

PBR(株価純資産倍率)の計算式

一般的には、PBRで1倍を基準として割高・割安の目安としますが、実践的にはROE(株主資本利益率)を併用しながら判断します。さらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

 

【その6】いざ注文!証券口座を開設しよう

欲しい銘柄が見つかり、株価が割安だと判断できたら、いよいよ注文です。

注文するには、証券口座の開設が必要です。証券口座は店舗を持つ対面型証券会社以外に、近年、手数料の安さなどで注目を集めるネット証券でも開設できます

サービスの内容や手数料は会社ごとに異なりますので、みなさんの投資スタイルに合わせて選んでみてください。

以下、個人投資家の人気が高いネット証券をご紹介します。

 

210万円以下の株をいろいろ買っても新NISAで売却益や配当を非課税にできる

新しいNISA(新ニーサ、少額投資非課税制度)は、個人投資家の中長期の資産形成を応援する制度です。

証券会社の総合取引口座とは別にNISA口座を開設して取引をすれば、上場株式や株式投資信託などの売却益や配当金が非課税となります。

たとえば、保有する株式からの配当金が10万円ならば、通常の口座での取引なら20%課税(正確には、20.315%)され、手元に残るのは約8万円ですが、NISA口座で取引した場合にはその配当には課税されず、10万円をそのまま手にすることができるのです。

皆さんも、ぜひ新NISAで資産運用を始めてみてください。

310万円以下のおトクな株の見つけ方と、選び方

「10万円以下」の条件を付ける場合、銘柄探しは証券会社のサイトでスクリーニング機能を使うのが一番おすすめです。

権利月や欲しい優待品などから絞り込みましょう。

証券会社のサイトで探す

楽天証券やSBI証券、マネックス証券など、証券会社の多くは様々な条件を入力して銘柄を検索できる多機能なスクリーニング機能を提供しています。

証券口座を開設していれば、おトクな株を見つけてすぐに注文できますね。

各証券会社ごとに機能が異なることもあるので、面倒でないと感じるなら複数の証券会社で口座を開設し、ご自身にあった証券会社を絞り込んでいくことをおすすめします。

楽天証券

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書店では、株主優待に焦点をあてた書籍・雑誌が何冊も並べられています。

新聞を読んでいて気になったもの、書籍・雑誌のおすすめなどから銘柄を選んでみるというのも一手です。

一方、株価はリアルタイムで変動しています。雑誌・マネー誌の発行時点とは大きく異なる可能性もありますので、ご注意ください。

4まとめ

いかがでしたでしょうか。

株式投資に大金は必要なく、10万円以下の銘柄を選べば万が一の元本割れリスクも小さくして始められます。

また、10万円以下でも株主優待品まで手に入るおトクな銘柄もあります。銘柄探しには証券会社が提供するスクリーニング機能が便利です。

新NISAの非課税枠を活用しながら、10万円以下の株式投資にぜひチャレンジしてみてください。