
【個人向け社債】東急不動産HD5年債が1.904%で条件決定!初回はグリーンボンドとして発行、「NISAでは買えない」注意点も解説

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知っておきたい「グリーンボンド」の仕組み
今回の社債は「グリーンボンド」と呼ばれる形式で発行されます 。
グリーンボンドとは?
企業や自治体が、環境改善効果のあるプロジェクト(グリーンプロジェクト)の資金を調達するために発行する債券のことです 。
主な特徴は以下の3点です。
- 資金使途の限定:環境負荷低減に資する事業のみにお金が使われます
- 追跡管理:調達した資金が適切に使われているか、確実に追跡されます
- 透明性:発行後もレポートを通じて、投資家にその効果や状況が開示されます
今回の対象である「Shibuya Sakura Stage」は、最高ランクの「CASBEE Sランク(A街区)」を取得するなど、高い環境性能が評価されています 。
国債との対比で考える「投資妙味」
投資を検討する際、最も分かりやすい比較対象は「個人向け国債」です。
現在募集されている「個人向け国債(固定5年)」の利率は年1.66%です。
これに対し、東急不動産HD債は1.904%で条件決定しました 。
差は0.244%(24.4ベーシスポイント)となります。
なぜ社債の方が金利が高いのか?
これは「信用リスク」の差です。国が元本を保証する国債に対し、社債には発行企業の倒産などによって元本や利子が支払われなくなるリスク(デフォルトリスク)があります 。
投資家はそのリスクを引き受ける対価として、国債よりも高い上乗せ金利(スプレッド)を受け取るのです。
また、今回の社債には「株主優待」に近い投資家特典が用意されているのも特徴です。
100万円以上の保有で宿泊優待券などが進呈されるほか、10万円からでも家電量販店や東急ハンズの割引クーポンが利用できる「デジタル会員証」が提供されます 。
ベテラン記者が伝授する債券投資の「二つの落とし穴」
魅力的な金利ですが、以下の2点は必ず押さえておきましょう。
① NISAは「対象外」
ここが最も注意すべき点です。
投資信託や株式と異なり、社債の直接保有はNISAの非課税枠を利用できません。 受け取る利子には、一律20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります 。
② 途中売却による元本割れのリスク
債券は満期まで持てば額面100円で戻ってきますが、途中で売却する場合はその時の市場価格で取引されます 。
市場金利が上昇している局面などでは、債券価格が下落し、投資した金額(元本)を下回る価格でしか売れない可能性があることを理解しておきましょう 。
まとめ:株式+債券を最適なバランスで資産形成する好機
個人向けの社債は、東急不動産HDのほかにも光通信、三菱HCキャピタル、T&Dホールディングス、名古屋鉄道が2月から3月にかけて条件決定を控えています。
購入を検討されるならば、条件決定日の当日中には証券会社のサイトで「確定利率」を確認し、募集開始日の朝一番には申し込みができる体制を整えておくのがよいでしょう。
人気の商品は「瞬間蒸発」と言われるほど、あっという間に完売します。
足元の株式市場は依然として好調ですが、金利が高い水準で推移している今、資産の一部を「固定利回り」の商品に移して、ポートフォリオの守りを盤石にするのも一つの戦略です。
ただし、必ず目論見書で詳細なリスクを確認し、ご自身の責任で最終的な判断を下してください。
免責事項:本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘を意図するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断で行ってください。
参考資料

高原祥子記者
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』のLIMO編集部に所属し、LIMOでも記事を執筆している。
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