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【個人向け社債】三菱HCキャピタル5年債が1.968%で条件決定!個人向け国債より魅力的?AA格付けの安心感と投資妙味を解説

【個人向け社債】三菱HCキャピタル5年債が1.968%で条件決定!個人向け国債より魅力的?AA格付けの安心感と投資妙味を解説

Andrii Yalanskyi/Shutterstock.com

27日、三菱HCキャピタルの個人投資家向け5年債が1.968%で条件決定しました。

三菱HCキャピタル債の魅力は、なんといってもAA(ダブルA)クラスと高い信用力です。

金利のある世界へと戻りつつある今、国債よりも一歩踏み込んだ利回りを求める投資家にとって、有力な投資先候補の一つといえるでしょう。

今回は、同社の社債についてくわしく解説していきます。

三菱HCキャピタル債の「投資妙味」を解剖する

利率の1.968%は、仮条件のレンジ1.800~2.400%の下限寄りで決まりました。

一方で、現在募集されている2月募集の「個人向け国債(固定5年)」の利率は1.66%(税引き前)です。

三菱HCキャピタル債はこれを0.308%(30.8ベーシスポイント)上回る水準であり、より高いインカムゲイン(受取利息)を求める方にとっては魅力的な選択肢となります。

三菱HCキャピタル(第24回無担保社債)

発行要項

年限

5年

発行額

200億円

利率

1.968%(税引き前)

申込単位

100万円以上、100万円単位

格付け

AA(R&I/JCR)

条件決定日

2026年2月27日

募集期間

2026年3月2日 ~ 3月11日

発行日

2026年3月12日

利払い日

3月12日、9月12日

初回利払い日

2026年9月12日

引受会社

三菱UFJモルガン・スタンレー証券/大和証券/みずほ証券/SMBC証券/野村證券/東海東京証券/岡三証券

最新決算は?

三菱HCキャピタルは三菱グループの総合リース大手で、航空機や不動産など幅広い事業を展開しています 。2月13日に発表した2026年3月期第3四半期の純利益は、前年同期比で55.1%増の1349億円と極めて堅調です 。総資産も12.5兆円を超えており、安定した経営基盤となっています 。

投資判断の要「格付け」をチェック

債券を選ぶ際、最も重要な指標が「格付け」です。

格付とは、発行体がもつ元利金の支払い能力や財務の健全性など、安全性や総合力をアルファベットとプラスマイナスの記号でランク付けしたものを指します。

格付会社は、日本では格付投資情報センター(R&I)日本格付研究所(JCR)の2社が存在します。

R&IとJCRの格付は同じ符号で表され、AAA/AA/A/BBB/BB/B/CCC/CC/Dまでのランクがあります。投資適格はBBB(トリプルB)以上となります。なるべくリスクを取らずに安全性の高い社債に投資したいと考える方は、格付会社からシングルAクラスやAA(ダブルエー)クラスの高い格付を付与されている債券を検討するのがよいでしょう。

先行銘柄対比での投資妙味は?利回りと安心感のバランス

三菱HCキャピタル債の最大の強みは、「AA(ダブルエー)」という高い格付けにあります。

「地方債を買いたかったが間に合わなかった」「でもいきなりリスクの高い社債に手を出すのはためらわれる」という、保守的な投資家にとっては、国債以上の利回りと安全性のバランスが取れた現実的な選択肢と言えます。

ここからは先行して起債した、同年限の債券と比較検証していきます。

銘柄名

年限

利率(税引き前)

格付け

発行額

個人向け国債

固定5

1.66%

(参考)AA+(R&I)/AAA(JCR)※

-

三菱HCキャピタル債

5

1.968%

AA(R&I)/AA(JCR)

200億円

東急不動産ホールディングス債

5

1.904%

A+(JCR)

100億円

※個人向け国債そのものには個別の格付けは付与されていません。上記の国債格付けは、日本政府の債務支払い能力を示す「自国通貨建長期発行体格付」を指します 。社債の格付け(商品そのものへの評価)とは定義が異なりますが、投資家が「どちらがより安全か」を判断する際の有力な参考指標として活用されています。

格付けと利回りの「天秤」:リスクとリターンの関係

債券投資の鉄則は、「高い安全性(格付け)を求めるなら利回りは低くなり、高い利回りを求めるならリスク(格付けの低下)を受け入れる必要がある」という点にあります。

安全資産の王道:個人向け国債

2月募集の固定5年債は利率1.66%です。日本政府が元利金の支払いを保証するため、国内で最も安全な資産とされます。最低投資額が1万円からという手軽さも魅力です 。今回の比較では最も低い利率ですが、これは「究極の安全性」を反映した結果と言えます。

安心と利回りのバランス型:三菱HCキャピタル債

三菱HCキャピタル債は、格付けが「ダブルAクラス」と、民間企業の中では非常に高い信用力を有しています。利率は1.968%と国債を0.308%上回り、「国債よりも増やしたいが、信用力の低い企業は避けたい」という、安定性重視の投資家にとって非常にバランスの良い選択肢といえるでしょう。

このように、自身の許容できるリスクに合わせた選択が重要です。

東急不動産HD債よりも0.064%高い利率に!

2月25日に条件決定した東急不動産HD債の利率1.904%と比較すると、三菱HCキャピタル債は0.064%高い利率となっています。

格付けをみるとJCRでは、三菱HCキャピタル債が東急不動産HD債よりも2ノッチ(2段階)も高く、通常であれば東急不動産HD債の利率を下回ってもおかしくないのですが、発行額が東急不動産HD債が100億円であるのに対し、三菱HCキャピタル債は200億円と倍であるため、発行規模に配慮した水準とした、などの理由が考えられます。

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投資を検討する際の3つの注意点
高原祥子
執筆者

高原祥子記者

立教大学卒業後、海外専門の旅行会社に就職し、その後旅行業界専門誌の記者に転身。
企業決算の記事などを手掛けるうちに金融マーケットに興味を持つようになり、株式や債券の発行市場をカバーする金融専門誌の記者に転職。債券市場の動向や市況について、10年以上にわたって数多くの記事を機関投資家に向けて日経QUICKやブルームバーグ等へ執筆した。その後、株式会社フィスコでアナリストが執筆する企業調査レポートの編集を手掛けるとともに、決算などIR情報の発信業務に携わる。

現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』のLIMO編集部に所属し、LIMOでも記事を執筆している。

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