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【2026年3月決定】地方債2.273% vs 国債1.40%!利回り低下でも「買い」はどっち?「高利回り固定」と「変動」の賢い使い分け

【2026年3月決定】地方債2.273% vs 国債1.40%!利回り低下でも「買い」はどっち?「高利回り固定」と「変動」の賢い使い分け

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ネット証券が変えた、地方債投資の「新常識」

かつて地方債といえば、地元の銀行や大手証券会社の窓口へ足を運び、対面で購入するのが当たり前の姿でした。ただ、現在そのハードルは劇的に下がっています。SBI証券楽天証券といったネット証券において、地方債の取り扱いはすでに「標準的なサービス」として定着しているからです。

ネット証券を通じて地方債に投資することには、個人投資家にとって見逃せない3つのメリットがあります。

  1. 1万円」から始められる手軽さ個人向け地方債のなかには1万円単位という少額から購入可能な銘柄もあります。これなら、一度に大きなお金を用意しなくても、コツコツと分散投資を進めることができます

  2. 居住地を問わない「ボーダレス」な投資 ネット証券なら、住んでいる場所に関係なく、全国各地の県債や市債を自由に選んで購入できます。魅力的な条件の自治体を、全国から探せる時代になりました

  3. 資産の「一元管理」が叶う 株式や投資信託と同じ口座内で債券も管理できるため、ポートフォリオ全体のバランスが一目で把握できます。資産管理の効率が格段に上がるのは、忙しい現代人にとって大きな強みです

もはや地方債は「地元を応援する」という情緒的な目的だけのものではありません。

フラットな視点で他の金融商品と比較し、「純粋に有利な運用先」として賢く選べる環境が、今まさに整っています。

納得して投資するために——地方債が抱える「2つのリスク」

預貯金を上回る利回りは地方債の大きな魅力ですが、投資である以上、リスクと無縁ではありません。

特に以下の2点については、購入する前に正しく理解しておく必要があります。

中途換金時の「価格変動リスク」

地方債を満期(10年)まで持ち切れば、投資した額面金額は全額戻ってきます。しかし、人生には予定外の出費がつきもの。満期を待たずに売却して現金化したい場合は、その時の「市場価格」で取引することになります。

もし購入時よりも世の中の金利が上昇していれば、債券の価格は逆に下落しているため、売却損(元本割れ)が発生する恐れがあります。ここは、「いつでも国が額面で買い取ってくれる」という仕組みを持つ個人向け国債との決定的な違いです。

インフレによる「実質価値の低下」

なかでも、新発地方債の2.2%台という利回りは、2月の水準からは下がったとはいえ、今の物価状況に照らせば非常に魅力的な水準です。

しかし、将来的にインフレが想定を超えて加速し、物価上昇率がこの利率を上回ってしまった場合、数字上の資産は増えていても、実質的な「お金の購買力」は目減りしてしまいます。

「固定金利」の商品を選ぶということは、ある意味で「これからの物価上昇はマイルドな範囲に収まるだろう」という予測に基づいた、一種の戦略的選択でもあるのです。

まとめ:冷静な視点で、一歩先を行く資産形成を

個人向け国債や地方債の利回りは、今や「預金のままにしておくのはもったいない」と真剣に検討すべきフェーズに入っています。もはや債券は、一部の投資家だけのものではなく、すべての個人投資家にとっての「有力な選択肢」です。

資金の「性格」に合わせて、以下のように賢く使い分けるのが合理的といえるでしょう。

  • 「生活防衛資金に近く、いざという時の引き出しやすさを優先したいお金」 → 換金の手軽さがピカイチな個人向け国債(変動10年)が適しています

  • 「10年間は使う予定がなく、着実に利回りを高めたいお金」2.2%台もの利回りが期待できる地方債が、力強い味方になります

ネット証券の普及によって、今や私たちはスマホ一つで全国の魅力的な債券にアクセスできるようになりました。

まずは、ご自身が許容できるリスク(特に、途中で現金化する際の価格変動)をしっかり理解したうえで、資産の一部として地方債を検討してみる。

インフレが当たり前となったこれからの時代、そんな「納得感のある一歩」が、あなたの資産を守り育てるための大きなカギとなるはずです。

【免責事項】 本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願いいたします。

参考

高原祥子
執筆者

高原祥子記者

立教大学卒業後、海外専門の旅行会社に就職し、その後旅行業界専門誌の記者に転身。
企業決算の記事などを手掛けるうちに金融マーケットに興味を持つようになり、株式や債券の発行市場をカバーする金融専門誌の記者に転職。債券市場の動向や市況について、10年以上にわたって数多くの記事を機関投資家に向けて日経QUICKやブルームバーグ等へ執筆した。その後、株式会社フィスコでアナリストが執筆する企業調査レポートの編集を手掛けるとともに、決算などIR情報の発信業務に携わる。

現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』のLIMO編集部に所属し、LIMOでも記事を執筆している。

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