楽天証券とSBI証券の使い分けは有効？両方開設のメリットやNISAはどっちがいいのか解説

執筆者:
MeChoice編集部

2025.03.06 更新

投資に慣れてきた方の中には、「ネット証券を用途別に使い分ければ、効率良く資産運用ができるのではないか？」と考える方も多いのではないでしょうか。

そこで、本記事では、数あるネット証券の中でも特に人気の高い「楽天証券」と「SBI証券」の使い分けは有効なのかどうか、両者の特色を踏まえた上で検証します。

さらに、1人1つの金融機関でしか口座を作れないNISAに関しても、楽天証券とSBI証券のどっちがいいのか解説するため、メイン口座をどちらにするか迷っている方も必見です。

1楽天証券とSBI証券｜それぞれの特徴まとめ

	楽天証券	SBI証券
証券総合口座数	1157万口座以上	1300万口座以上 ※SBIグループ全体での口座数
投資信託取扱い銘柄数	2577銘柄	2553銘柄
NISA「つみたて投資枠」取扱い銘柄数	241銘柄	250銘柄
NISA「成長投資枠」取扱い銘柄数	1285銘柄 ※投資信託のみの銘柄数	1281銘柄 ※投資信託のみの銘柄数
iDeCo取扱い銘柄数	36銘柄	37銘柄
外国株式取扱い国数	6か国	9か国
国内株式の取引手数料	無料 ※ゼロコースの場合	無料
単元未満株の売買手数料	無料 ※リアルタイム取引の場合にはスプレッドが発生	無料
国内IPO取扱い実績（2023年度）	61社	91社
貯まるポイント	楽天ポイント	Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイル・PayPayポイント
投信保有ポイントの対象銘柄	楽天・プラスシリーズの6銘柄	ほぼ全ての銘柄
クレカ積立が可能なカード	楽天カード	三井住友カードが発行するクレジットカード ※銀聯カード・ビジネスカードなど一部クレジットカードは対象外
クレカ積立ポイント付与率	最大1%	最大3.0%
ポイント投資対象	投資信託・国内株式・米国株式・バイナリーオプション	投資信託・国内株式
クレカ積立とポイント投資の併用	できる	できない
サポート体制	オペレーターチャット・おすすめマネー本の配信・おまかせ資産運用『楽ラップ』など	チャットサポート・AI投資『ROBOPRO』など

※2025年2月時点

楽天証券とSBI証券を使い分けする場合も、メイン口座を決めておかないと、投資資金が分散し取引の機会を逃すことがあるかもしれません。さらに、NISAやiDeCo口座はどちらか片方のネット証券でしか開設できなくなっています。

楽天証券とSBI証券は、投資信託の取扱い数やNISA・iDeCoで購入できる商品の種類、手数料の安さなどの多くの項目で互いに引けを取らないため、メイン口座は「自分が良く利用するポイントやクレジットカードの種類」で決めるのがおすすめです。

楽天証券では、株や投資信託の取引で楽天ポイントが貯まります。また、投資信託の積立では、楽天カードを使って便利なクレカ積立が利用可能です。

一方、SBI証券では、Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイル・PayPayポイントの5種類から選んでポイントを貯めることができます。また、クレカ積立で利用できるのは「Oliveフレキシブルペイ」など三井住友カードが発行するクレジットカードです。

自身のポイントやカードの利用状況に応じてメイン口座を決め、もう片方の口座はメインのネット証券に足りない部分を補うように使い分けできると良いでしょう。

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2楽天証券とSBI証券を使い分けするメリット・デメリットとは？

楽天証券とSBI証券の使い分けには、メリットとデメリットがそれぞれ存在します。

以下で、楽天証券とSBI証券を両方開設して使い分けするメリット・デメリットについて解説します。

楽天証券とSBI証券｜両方開設して使い分けするメリット
楽天証券とSBI証券｜使い分けするデメリットはある？

2-1楽天証券とSBI証券｜両方開設して使い分けするメリット

楽天証券とSBI証券の使い分けは、以下のような場面で有効です。

IPOの当選確率を上げたいとき
投資の情報収集・分析を幅広く行いたいとき
キャンペーンを利用してお得に投資できる機会を増やしたいとき

IPO（新規公開株式）の当選確率をアップさせたい方は、楽天証券とSBI証券を両方開設して、より多くのIPOに応募するのがおすすめです。

楽天証券のIPOは、原則1人1口の平等抽選であるため、少額の資金からでも当選を目指せます。

SBI証券のIPOは、基本的にはまとまった資金が無いと当選を目指しにくいものの、抽選に外れても「IPOチャレンジポイント」が貯まり、ポイントを使って応募することで当選確率がアップする仕組みがあります。

一般的にIPOは競争率が激しく購入するまでが大変なため、IPO投資を考えている方にとって、楽天証券とSBI証券の併用は特にメリットが大きいです。

さらに、投資に関する情報収集を幅広く行いたい場合も、楽天証券とSBI証券の使い分けは有効です。

楽天証券では、口座を開設しているだけで「おすすめマネー本」を電子書籍で無料で読むことができます。

一方、SBI証券に口座を開設すれば、日本株式へ投資する際に役立つ分析ツール『分析の匠』を無料で利用可能です。

楽天証券とSBI証券の両方を賢く利用して、投資の情報戦を制しましょう。

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2-2楽天証券とSBI証券｜使い分けするデメリットはある？

楽天証券とSBI証券の使い分けには、以下のようなデメリットもあるため気を付けましょう。

特定口座（源泉徴収あり）でも確定申告が必要になる場合がある
両方のネット証券で同じ銘柄を買っても、株主優待は複数受け取れない
口座の管理が複雑になる場合も

楽天証券とSBI証券を両方利用すると、特定口座（源泉徴収あり）でも確定申告が必要になる場合があります。

通常、特定口座（源泉徴収あり）は、会社の給料と同じようにネット証券側が源泉徴収を行ってくれるため、自身で確定申告を行う必要がありません。

しかし、複数のネット証券に口座があり、損益通算が必要な場合は、特定口座（源泉徴収あり）で取引していたとしても自分で確定申告を行う必要があります。

また、楽天証券とSBI証券の両方で同じ銘柄を購入したとしても、受け取れる株主優待は増えないため注意が必要です。

株主優待を受け取る権利は証券会社単位で付与される訳ではなく、株主名簿に記載されている名前を参照して付与されるからです。