新NISAとは、投資の運用益にかかる税金が一定金額まで非課税になる制度です。大きな節税効果を得られるため、これから投資を始めるなら利用しない手はありません。
ただし、新NISA口座は1人につき1つしか作れないため、どの金融機関で口座を開設するかは悩みどころです。
本記事では、特に人気が高い2大ネット証券「楽天証券」と「SBI証券」のうち、どちらで新NISAをはじめるべきなのかについて解説します。
1今からはじめても遅くない?新NISAとはどんな制度なのか
「少額投資非課税制度」であるNISAは、2024年1月に新しい制度へと移行しました。
2023年までの旧NISAと比べると、購入した投資信託や株式の非課税保有期間が無期限になったり、年間の投資上限額が大幅にアップしたりと、より誰もが使いやすい制度へと進化しています。
さらに、新NISAでは口座開設期間の制限も撤廃されたため、今からはじめても全く遅くありません。
また、これまでのNISAは「つみたてNISA」と「一般NISA」に制度が分かれており、どちらか一方の口座しか開設することができませんでしたが、新NISAではこれらが一本化されています。
ひとつの口座で「つみたて投資枠」と「成長投資枠」両方の資産運用が可能となり、それぞれの最大利用可能額も大幅に増加しました。
特につみたて投資枠は、金融庁が推奨する「長期・積立・分散投資」向きのラインナップの中から商品を選択できるため、これから投資を始める方は、つみたて投資枠の利用からはじめてみるのがおすすめです。
2楽天証券とSBI証券|新NISAの使い勝手を12項目で比較
楽天証券 | SBI証券 | |
NISA口座開設数 | 552万口座以上 | 504万口座以上 |
新NISA「つみたて投資枠」 取扱い銘柄数 |
241銘柄 | 250銘柄 |
新NISA「成長投資枠」 取扱い銘柄数 |
1285銘柄 ※投資信託のみの銘柄数 |
1281銘柄 ※投資信託のみの銘柄数 |
国内株式の取引手数料 (成長投資枠) |
無料 | 無料 |
米国株式・海外ETFの 取引手数料 (成長投資枠) |
無料 | 無料 |
リアルタイム 為替手数料 |
無料 | 無料 |
新NISAのポイント投資 利用可否 |
利用できる | 利用できる |
貯まるポイント | 楽天ポイント | Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイル・PayPayポイント |
投信保有ポイントの対象銘柄 | 楽天・プラスシリーズの6銘柄 | ほぼ全ての銘柄 |
新NISAのクレカ積立 利用可否 |
利用できる | 利用できる |
クレカ積立が可能なカード | 楽天カード | 三井住友カードが発行するクレジットカード ※銀聯カード・ビジネスカードなど一部クレジットカードは対象外 |
クレカ積立とポイント投資の併用 | 併用できる | 併用できない |
※2024年12月時点
3楽天証券に新NISA口座を開設した方がいいのはどんな人?
楽天証券
総合口座1000万突破!楽天グループの人気ネット証券!
- 楽天証券のメリット
-
- 国内株取引手数料が無料
- 投資信託のラインナップが豊富
- 楽天カードで投資信託を買うと楽天ポイント還元!
- 日経テレコン(楽天証券版)が利用できる
前の項目で比較した通り、楽天証券とSBI証券は、新NISAで購入できる銘柄数や取引手数料などの面で互いに引けを取りません。
しかし、新NISAで貯まるポイントやクレカ積立の使い勝手などの観点で見ると、人によってどちらがおすすめかが大きく異なります。
まずは「楽天証券で新NISA口座を開設した方がいい人」とはどんな人なのか解説します。
- 普段から楽天カードや楽天市場などを愛用している「楽天経済圏」の人
- クレカ積立とポイント投資を併用したい人
- 運用コストの低い「楽天・オルカン」などの銘柄を購入したい人
普段から楽天カードや楽天市場などを愛用している「楽天経済圏」の人
楽天カードや楽天市場など、楽天グループのサービスを愛用している方は、楽天証券で新NISA口座を開設するのがおすすめです。
楽天証券では、株式や投資信託の購入などで楽天ポイントが貯まります。貯まったポイントは、楽天市場や楽天ブックスでの買い物に利用したり、楽天モバイルの利用料金に充てたりなど、「楽天経済圏」で幅広く活用することが可能です。
そのため、日々の生活で楽天を使う機会が多いなら、ぜひとも楽天証券で新NISAを始めると良いでしょう。
クレカ積立とポイント投資を併用したい人
クレジットカードを利用して投資信託の積立ができる「クレカ積立」の使い勝手が良い点も、楽天証券の特徴の一つです。
楽天証券では、クレカ積立の際に積立代金の一部を楽天ポイントから支払うことができます。例えば「毎月の積立代金3万円のうち、1000円分を楽天ポイントから支払う」といった使い方が可能です。
そのため、普段の買い物で楽天ポイントをあまり利用しない方であっても、投資で貯まっていくポイントを有効活用することができます。
運用コストの低い「楽天・オルカン」などの銘柄を購入したい人
銘柄 | 信託報酬(税込) | 100万円保有したときにかかる手数料(年間) |
楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド(楽天・オルカン) | 0.0561% | 約617円 |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.05775% | 約635円 |
※2024年12月時点
楽天証券では、新NISAで人気の高い銘柄である「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(通称・オルカン)よりも、さらに運用コストを抑えた「楽天・オルカン」が購入できます。
楽天・オルカンは、投資信託の保有にかかる手数料が非常に安いのが特徴です。楽天・オルカンの信託報酬率はわずか0.0561%であり、100万円保有したとしても、手数料は年間で約617円しかかかりません。
特に新NISAで長期的な積立を行う際には、手数料をどれだけ抑えられるかで最終的な資産額が大きく変わってきます。
楽天・オルカンは現時点では楽天証券でしか購入できないため、運用コストを徹底的に抑えて資産運用したい方には楽天証券の方がおすすめだと言えます。
4SBI証券に新NISA口座を開設した方がいい人の特徴は?
SBI証券
グループ1000万口座突破のネット証券大手!
- おすすめポイント
-
- 1日100万円までの取引なら手数料無料(国内株)
- 投資信託の保有でTポイントやdポイントがたまる
- 三井住友カードの投信クレカ積立で最大5.0%のVポイントがたまる
- IPO引受社数NO.1(2022年3月通期)
- 充実の米国株&投資信託ラインナップ
次に、楽天証券よりも「SBI証券で新NISA口座を開設した方がいい人」の特徴について解説します。
- 普段「Olive フレキシブルペイ」などの三井住友カードを愛用している人
- VポイントやPontaポイントなどの利用機会が多い人
- eMAXIS Slimシリーズなどの銘柄で「投信マイレージ」を貯めたい人
普段「Olive フレキシブルペイ」などの三井住友カードを愛用している人
「Olive フレキシブルペイ」や「三井住友カード プラチナプリファード」など、三井住友カードが発行するクレジットカードを愛用している方は、SBI証券で新NISAをはじめるのが良いでしょう。
SBI証券では、三井住友カードを使ってクレカ積立ができます。楽天証券のようにクレカ積立とポイント投資の併用はできないものの、貯まったVポイントはコンビニや飲食店などで幅広く利用可能です。
さらに、ゴールドカードやプラチナカードを使っており、年間のカード利用金額が100万円以上である方なら、楽天証券よりも高いポイント還元率でクレカ積立を活用できます。
VポイントやPontaポイントなどの利用機会が多い人
普段の生活でVポイントやPontaポイントなどの利用機会が多い人にもSBI証券がおすすめです。
SBI証券では、投資で貯められるポイントを、Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイル・PayPayポイントの5種類から選択できます。貯められるポイントの種類が多いため、投資で得たポイントを日常生活で活用しやすいのが強みです。
ただし、クレカ積立で貯まるポイントはVポイントのみのため、新NISAでクレカ積立を利用しようと考えている方は注意しておきましょう。
eMAXIS Slimシリーズなどの銘柄で「投信マイレージ」を貯めたい人
SBI証券では、ほぼ全てのファンドで「投信マイレージ」を貯めることができます。
投信マイレージとは、投資信託を保有しているだけで、保有残高に応じてポイントが付与されるSBI証券のサービスです。
楽天証券にも同様のサービスである「投信残高ポイントプログラム」があるものの、対象銘柄は「楽天・オルカン」などの楽天・プラスシリーズの6銘柄に限定されています。
そのため、特定の銘柄に縛られることなく投信マイレージを貯めたい方には、SBI証券の方がおすすめです。
楽天証券
総合口座1000万突破!楽天グループの人気ネット証券!
- 楽天証券のメリット
-
- 国内株取引手数料が無料
- 投資信託のラインナップが豊富
- 楽天カードで投資信託を買うと楽天ポイント還元!
- 日経テレコン(楽天証券版)が利用できる
SBI証券
グループ1000万口座突破のネット証券大手!
- おすすめポイント
-
- 1日100万円までの取引なら手数料無料(国内株)
- 投資信託の保有でTポイントやdポイントがたまる
- 三井住友カードの投信クレカ積立で最大5.0%のVポイントがたまる
- IPO引受社数NO.1(2022年3月通期)
- 充実の米国株&投資信託ラインナップ
まとめ|新NISAは楽天証券とSBI証券どちらではじめるべき?
- 楽天証券とSBI証券は、新NISAで貯まるポイントやクレカ積立の使い勝手などでどちらがおすすめかは人によって異なる
- 普段から楽天のサービスを利用する機会の多い方や、ポイントをクレカ積立でも利用したい方には楽天証券がおすすめ
- VポイントやPontaポイントなどをよく活用している方や、三井住友カードを普段使いしている方にはSBI証券がおすすめ
MeChoice編集部
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